デジタル証券(セキュリティトークン)とは、ブロックチェーン上に発行される有価証券です。不動産・株式・社債などの権利をデジタルデータとして記録し、少額から取引できるようにしたものです。
2026年5月、「イオン大宮」の底地(土地)を対象とした日本初の底地デジタル証券が10万円から購入可能な形で公開され、注目を集めています。
通常の株式・REITと何が違うか
| 比較項目 | 通常株式 | REIT | デジタル証券 |
|---|---|---|---|
| 最低投資額 | 数万〜数十万円 | 数万円〜 | 数千〜10万円程度 |
| 流動性 | 高い(取引所上場) | 高い(取引所上場) | 低い(相対・私設取引) |
| 対象資産 | 企業株 | 不動産ポートフォリオ | 特定不動産・社債など |
| 管理方法 | 証券会社口座 | 証券会社口座 | ブロックチェーン(デジタルウォレット) |
| 規制 | 金商法 | 金商法・投信法 | 金商法(電子記録移転有価証券) |
ポイント: デジタル証券は少額から特定の資産に投資できる反面、取引市場が限られており換金しづらい点に注意が必要です。長期保有を前提に考えましょう。
ブロックチェーンを使う理由
デジタル証券がブロックチェーンを活用する理由は3つあります。
- 改ざん不可の記録 — 誰がどれだけ保有しているか、第三者でも検証できる
- スマートコントラクトによる自動配当 — 配当計算・送金を自動化でき、コストが下がる
- 少額化・細分化が容易 — 不動産1棟を1,000口に分けて1口10万円で販売するなど柔軟に設計できる
購入できるプラットフォーム
現在、デジタル証券を取り扱うサービスは以下のような金融事業者が運営しています。
- 証券会社系:野村証券・SMBC日興証券などが自社ST(セキュリティトークン)を発行
- 不動産ST専門:「Progmat」「ibet for Fin」などのブロックチェーン基盤を使ったサービス
- クラウドファンディング型:少額から参加できる新興サービス
いずれも金融商品取引業者として金融庁に登録されているか確認することが重要です。
よくある疑問
Q. 暗号資産(仮想通貨)と何が違う? 暗号資産は「通貨」として設計されており、基本的に実物資産の裏付けがありません。デジタル証券は不動産・社債など実物の権利を表す有価証券であり、金融商品取引法の規制対象です。
Q. リスクは何か? 主なリスクは3つです。
- 元本割れリスク:不動産価値が下落すれば投資額を下回ることがある
- 流動性リスク:取引市場が限られるため、すぐに売却できない
- サービス廃止リスク:運営事業者が撤退した場合の対応が不明確なケースがある
Q. 確定申告は必要? 配当所得・譲渡益は原則、確定申告が必要です。源泉徴収される商品もありますが、購入前に税務上の扱いを確認してください。
金融庁のセキュリティトークン政策を確認する金融庁公式サイト(FSA) →
まとめ:少額投資の新しい選択肢だが慎重に
デジタル証券は10万円前後から不動産の権利を持てる画期的な仕組みです。ただし流動性の低さと法規制の過渡期である点を踏まえ、余裕資金の一部で試す程度から始めることを推奨します。