個人向け国債と株式投資は「守る」か「増やす」かの違いです
日経平均株価が初めて65,000円を超えました。
「今から株を始めるべきか」「リスクが怖いので国債でいいか」という声が増えています。
どちらが優れているという話ではありません。
自分の年齢・資産規模・使う時期によって最適解は変わります。
まず2つの商品の基本を整理します。
個人向け国債の特徴
個人向け国債は日本政府が発行する債券で、財務省から直接または銀行・証券会社を通じて購入できます。
元本は保証されており、1万円から購入できます。
変動10年型は半年ごとに金利が見直され、2026年現在の適用利率は0.61%前後です。
最低保証金利は**0.05%**で、超低金利でもゼロにはなりません。
購入から1年後に解約できます(直前2回分の利子が差し引かれます)。
株式投資(インデックスファンド)の特徴
株式投資は個別企業の株を買う方法と、インデックスファンドを積み立てる方法があります。
45歳以上の初心者には日経225連動型インデックスファンドのNISA積み立てが実践しやすい選択肢です。
長期では年平均**5〜7%**程度のリターンが期待されてきましたが、元本保証はありません。
日経平均が65,000円の今、高値掴みのリスクを心配する方もいます。
長期積立では「高いときも安いときも買い続ける」ことで取得価格を平準化できます。
株式と国債は「競合商品」ではなく「役割が異なる資産」です。両方を持つことでリスクを分散するのが基本です。
3つの軸で比べると違いが明確になる
元本の安全性:国債は政府保証あり、株式は市場次第でゼロになり得ます。
期待リターン:国債は確定的に低く(0.61%前後)、株式は不確実だが長期では高い実績があります。
流動性:株式はいつでも売れますが、国債は購入後1年間は解約不可です。
日本銀行が2024年以降、段階的に政策金利を引き上げてきたことで、個人向け国債の利率も上昇しました。
変動10年型は市場金利に連動するため、金利が上がるほど受け取る利子が増えます。
ただし金利がこれ以上大幅に上昇するかどうかは、日銀の金融政策次第です。
2026年の消費者物価上昇率は約2〜3%前後で推移しています。
国債の利率が0.61%であれば、実質的にはお金の価値が目減りしている状態です。
インフレに対応するためには、一定割合を株式など実物資産に連動するものに置いておく必要があります。
年代・状況別の選び方
50代後半〜60代で退職が近い方は、元本保証の国債を中心に据えるのが安心です。
株式は退職金や年金で生活できる余裕資金の範囲にとどめてください。
45〜55歳でまだ10年以上運用できる方は、株式(インデックスファンド)とNISAを組み合わせた積み立てが検討に値します。
「全額を一方に入れる」という選択は、どちらの商品であっても適切ではありません。
分散が最もシンプルなリスク管理です。
「株式7:国債3」「株式5:国債5」といった割合を自分のリスク許容度に合わせて決めるのが実践的なアプローチです。
退職まで何年あるかを基準に、株式の比率を調整していく方法を「グライドパス」と呼びます。
財務省の公式サイトから、個人向け国債の詳細と購入窓口を確認できます。

