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HEPAフィルターとは?0.3マイクロメートルという基準と「準HEPA」の違い

黄色い背景に並べて置かれた黒いフィルターと白いフィルター

Photo by Andrey Matveev on Unsplash

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HEPAフィルターは、0.3マイクロメートルの粒子を99.97%以上捕える性能を満たしたフィルターの呼び名です。

メーカーがつけた商品名ではなく、試験に合格したことを示す規格の名前です。

日本ではJIS Z 8122、欧州ではEN 1822という規格が、この線を決めています。

HEPAは性能の高さではなく、合格ラインの名前です

「HEPA搭載」という表記から読み取れるのは、下限を超えたという一点だけです。

上限はわかりません。

99.97%の機種と、99.995%の機種が、同じ「HEPA」として売られています。

この幅を区別するために、等級という考え方があります。

基準が0.3マイクロメートルなのは、そこが最も捕まえにくいからです

粒子は小さいほど通り抜ける、と考えると話が合わなくなります。

大きい粒子は繊維にぶつかって止まります。

では小さければ通るのかというと、これも違います。

0.1マイクロメートル以下の粒子は空気中で不規則に揺れ、かえって繊維に触れやすくなります。

その中間、0.3マイクロメートル前後がいちばんすり抜けやすい大きさです。

試験は、最も条件の悪い粒子径で行われているわけです。

0.3マイクロメートルは、いちばん小さい粒子ではなく、いちばん捕まえにくい粒子です。

スギ花粉は30マイクロメートル前後、その破片でも数マイクロメートルあります。

PM2.5は名前のとおり2.5マイクロメートル以下を指します。

どちらも、HEPAが最も苦手とする領域よりは大きい粒子です。

だから花粉やPM2.5の捕集そのものは、HEPAにとって難しい仕事ではありません。

PM2.5の濃度と注意喚起の基準を確認する環境省 公式サイト

H13以上がHEPAで、E10からE12は「準HEPA」です

欧州規格では、最も捕まえにくい粒子径での効率によって等級が振られています。

等級 捕集効率 呼び方
E10 85%以上 EPA(準HEPA)
E11 95%以上 EPA(準HEPA)
E12 99.5%以上 EPA(準HEPA)
H13 99.95%以上 HEPA
H14 99.995%以上 HEPA

家庭用の製品で見かける「HEPAタイプ」「準HEPA」は、この等級の下にある表現です。

95%と99.97%は、数字の上では3ポイントも離れていません。

すり抜ける量で見ると、差は百倍を超えます。

500個 準HEPA 3個 HEPA

0.3マイクロメートルの粒子1万個のうち、通り抜ける数の目安。差が大きいため、棒の高さは実数に比例していません。

捕集率ではなく、残る量で比べると差が見えてきます。

フィルターの数字と、部屋がきれいになる速さは別です

HEPAの99.97%は、フィルターを通った空気についての数字です。

機械の隙間から回り込んだ空気は、その外側にあります。

本体の気密が甘ければ、フィルターの等級は生きません。

送風量も同じくらい効きます。

目の細かいフィルターは風の抵抗が大きく、同じモーターでは風量が落ちます。

だから高い等級を積んだ機種ほど清浄が速い、とは限りません。

部屋がきれいになる速さは、適用床面積やCADRという別の数字で見ます。

Levoit Vital 200S-P レビュー:判断を決める5つの数字では、この二つの数字が実機でどう対応するかを扱っています。

買うときに見るべきは、HEPAという4文字ではありません。

等級の表記と、部屋の広さに対する適用床面積。この二つです。

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