加湿器を回しているのに湿度が上がらないとき、原因のほとんどは故障ではありません。
部屋の広さに対して加湿能力が足りないか、換気で湿った空気が逃げているかのどちらかです。
まず湿度計の数字を確かめてください。
30%台で止まっているなら、以下の三つを順に見ていけば原因にたどり着きます。
要点
- 室内の目安湿度: 40〜60%
- 建築物衛生法の管理基準: 40%以上70%以下
- 24時間換気の入れ替え量: 1時間あたり室容積の0.5回
- 木造和室8畳に必要な加湿能力: 約500mL/h
最初に疑うのは、適用床面積と部屋の広さのずれです
加湿器に書かれた畳数は、加湿能力から機械的に換算した数字です。
木造和室は60で割り、プレハブ洋室は37で割ります。
300mL/hの機種なら、木造和室で5畳、プレハブ洋室で8畳が上限です。
リビングで使うには小さすぎます。
| 加湿能力 | 木造和室 | プレハブ洋室 |
|---|---|---|
| 300mL/h | 5畳 | 8畳 |
| 500mL/h | 8.5畳 | 14畳 |
| 700mL/h | 12畳 | 19畳 |
実際の部屋は、この表よりも条件が悪いのが普通です。
吹き抜けがあれば天井の高さぶん容積が増えますし、引き戸を開けていれば隣の部屋まで加湿することになります。
迷ったときは、表示畳数の1.5倍の能力を選んでおくと外しません。
換気で逃げる分は、加湿能力の半分に届くことがあります
2003年以降に建てられた住宅には、24時間換気の設置が義務づけられています。
1時間に部屋の空気の0.5回ぶんが、外の乾いた空気と入れ替わる計算です。
冬の外気はもともと水分量が少ないため、入れ替わるたびに室内の湿度が下がります。
これは故障ではなく設計どおりの動作ですので、換気口を塞ぐのは避けてください。
有効な対策は、加湿する範囲を狭めることです。
寝室の扉を閉めて8畳に絞れば、同じ加湿器でも数字が動き始めます。
加湿器の力が足りないのではなく、加湿しようとしている部屋が広すぎるだけのことが多いのです。
フィルターの目詰まりは、気化式とハイブリッド式で真っ先に効きます
気化式とハイブリッド式は、湿らせたフィルターに風を当てて水分を飛ばす方式です。
フィルターに水道水のミネラルが固まると、吸い上げる水の量が落ちます。
見分け方は簡単で、フィルターが硬く白っぽくなっていたら洗浄か交換の時期です。
目安は1か月に1回のクエン酸洗浄、1〜2シーズンでの交換になります。
超音波式をお使いなら、振動子の表面に白い膜が付いていないか確認してください。
タンクに水が残っているのに霧が細くなった場合は、たいていここが原因です。
それでも上がらないなら、湿度計の置き場所を疑ってください
湿度計を加湿器のすぐ横に置けば高く出ますし、窓際に置けば低く出ます。
正しい位置は、床から1〜1.5mの高さで、壁や窓から離れた場所です。
加湿器本体からは1m以上離してください。
暖房の風が直接当たる場所も避けます。
エアコン暖房を使っている部屋は、そもそも湿度が下がりやすい環境です。
設定温度を1℃下げるだけでも、同じ水量で相対湿度は上がります。
大容量の機種が必要だと判断したときは、Levoit LV600S レビューで加湿能力とタンク容量の数字を確認できます。