飛行機の機内でいちばん静かになるのは、いまのところオーバーイヤー型です。
通勤で毎日持ち歩くなら、完全ワイヤレスのイヤホンのほうが現実的です。
差を生んでいるのは打ち消し回路の性能より、耳をふさぐ形のほうです。
静けさの差は、回路の性能より耳をふさぐ形から生まれます
| 機種 | 形 | 連続再生 | 重さ・持ち運び |
|---|---|---|---|
| ソニー WH-1000XM5 | オーバーイヤー | 30時間 | 250g・内側に折りたためない |
| Bose QuietComfort Headphones | オーバーイヤー | 24時間 | 235g・折りたたみ可、ハードケース付属 |
| ソニー WF-1000XM6 | 完全ワイヤレス | 単体8時間(ケース込み24時間) | ポケットに入る |
| Soundcore Liberty 5 | 完全ワイヤレス | 単体8時間(ケース込み32時間) | ポケットに入る |
数字はメーカー公表値で、いずれもノイズキャンセリングを入れた状態の目安です。
低い唸り音には、まず物理的な密閉が効きます
騒音対策は、パッシブ遮音とアクティブな打ち消しの二段構えです。
耳をおおうイヤーパッドや、耳栓のように差し込むイヤーピースが担うのがパッシブ遮音です。
こちらが弱めるのは、主に話し声やアナウンスのような中高音域です。
一方、機内のエンジン音や電車の走行音は100Hz前後の低い唸りが中心になります。
この低音域を消すのが、マイクで拾った音の逆位相をぶつけるアクティブ側の役目です。
低音の打ち消しは、耳の周りに密閉された空間があるほど安定します。
オーバーイヤーが機内で有利なのは、その空間を大きく確保できるからです。
イヤホンは空間が小さいぶん、イヤーピースのサイズ選びで結果が大きく変わります。
静けさを決めているのは回路の性能より、耳との密着の良し悪しです。
電池で差がつくのは、一晩の長距離便だけです
オーバーイヤーは連続再生が長く、ソニー WH-1000XM5 は30時間、Bose QuietComfort Headphones は24時間です。
完全ワイヤレスは本体だけなら8時間前後で、充電ケースを合わせて24〜32時間になります。
差が出るのは、ケースに戻せない状況です。
10時間を超える長距離便なら、オーバーイヤーは着けたまま最後まで持ちます。
往復2時間ほどの通勤であれば、電池を理由にオーバーイヤーを選ぶ必要はありません。
3時間を超えると、性能より装着感が効いてきます
WH-1000XM5 は250g、Bose QuietComfort Headphones は235gで、体感の差はわずかです。
長時間で効いてくるのは重さより、側圧とパッドの蒸れ方のほうです。
眼鏡をかけている方は、つるがパッドに挟まれて密閉が崩れやすくなります。
密閉が崩れれば、低音の打ち消しも同時に弱まります。
耳あな型の補聴器をお使いの方には、耳をふさぐイヤホンはそもそも向きません。
装着感を軸に選ぶ場合の考え方はBose QuietComfort レビュー:装着感で選ぶ機種であって、電池で選ぶ機種ではないで詳しく見ています。
イヤホンは軽さで有利ですが、耳の中の圧迫感が合わない方もいます。
持ち運びと予算を先に決めると、迷いが短くなります
WH-1000XM5 は内側に折りたためず、平たくたたむだけなので、ケースは大きめです。
Bose QuietComfort Headphones は折りたためて、ハードケースも付属します。
イヤホンはどちらもポケットに入り、かばんの隙間に収まります。
価格は実売のおおよそで、WH-1000XM5 が4万円前後、WF-1000XM6 が3万円台後半です。
Soundcore Liberty 5 は1万円台で、IP55の防塵防滴も備えます。
WF-1000XM6 の防水はIPX4で、汗や小雨を想定した水準です。
音質の細部にこだわるなら、LDACに対応するソニーの2機種が有利になります。
Bose QuietComfort Headphones はSBCとAACのみで、静けさと装着感に振った構成です。
年に数回の長距離便が主目的ならオーバーイヤー、毎日の通勤が主目的ならイヤホンです。
製品の事故・リコール情報を調べる公式サイト(製品評価技術基盤機構 NITE) →
どちらもリチウムイオン電池を内蔵する製品です。型番が決まったら、公表されている事故情報に一度目を通しておくと安心です。
