要点
- 所要時間: 約5分
- 頻度の目安: 毎日使うなら週に1回
- 用意するもの: 乾いた綿棒、毛先の柔らかい歯ブラシ、粘着力の弱いテープ
- 使ってはいけないもの: 水道水、消毒用アルコール、とがった金属
ワイヤレスイヤホンの音が小さくなったり、こもって聞こえたりしたとき、まず疑うべきは故障ではありません。
音の出口をふさぐメッシュ(網目状の保護部品)に、耳垢や皮脂がたまっているだけのことがほとんどです。
ここが詰まると、音量が落ちるうえにノイズキャンセリングの効きまで鈍ります。
必要な時間は5分ほど、費用はほぼかかりません。
音がこもる原因の大半は、メッシュに詰まった耳垢です
イヤホンの先端をのぞくと、細かい網が張ってあります。
内部に異物が入らないようにするための部品です。
耳の中で使う道具ですから、そこに耳垢が付くのは避けられません。
乾いた耳垢は粉のように、湿った耳垢は膜のようにたまります。
膜になると音の通り道がふさがれ、片側だけ音が小さいという症状が出ます。
用意するのは綿棒と柔らかい歯ブラシだけです
乾いた綿棒、毛先の柔らかい歯ブラシ、粘着力の弱いテープ。この三つで足ります。
テープはマスキングテープや養生テープなど、はがしたときに糊が残らないものを選びます。
専用の掃除キットも売られていますが、まずは手元にあるもので十分です。
明るい場所で白い紙の上に置いて作業すると、落ちた汚れが目に見えます。
メッシュは押し込まず、下へ落とすのが原則です
歯ブラシは、イヤホンを下向きに持った状態で、外側へ払うように動かします。
上向きのまま磨くと、汚れを内部へ押し込むことになります。
粉状の汚れが残ったら、テープを軽く当てて持ち上げます。
つまようじや針など、とがったものは使わないでください。メッシュは破れると自分では直せません。
イヤーピース(耳に入るゴムの部分)は本体から外し、ぬるま湯で洗ってから完全に乾かします。
濡れたまま装着すると、水分を内部へ持ち込むことになります。
とがった道具でメッシュを突くのは、掃除ではなく破壊です。
充電できないときは、ケース側の端子を見ます
充電ケースの底には、イヤホンと接触する金属の端子があります。
ここに皮脂やほこりが付くと、ケースに入れているのに充電されない状態になります。
乾いた綿棒で軽く拭くだけで直ることが多い箇所です。
ケースの溝にたまったほこりは、乾いた歯ブラシで払い出します。
ふたのちょうつがい部分は無理に触らず、表面のほこりを落とす程度にとどめます。
2026年2月12日に発売されたソニーのWF-1000XM6のように、ケースが厚く角張っている機種は溝も深くなります。詳しい仕様はソニー WF-1000XM6 レビュー:3万円台後半を判断する5つの数字で触れています。
水とアルコールは、思っているより危険です
水洗いできる機種は、ごくわずかです。
IPX4程度の防水は、汗や小雨を想定した等級にすぎません。
蛇口の水を直接当てれば、内部に水が入り故障につながります。
消毒用アルコールも避けてください。樹脂やコーティングを傷め、表面が白く曇ることがあります。
除菌シートを使うなら、アルコールを含まないものを選び、本体ではなくイヤーピースにとどめます。
ポイント: 水濡れによる故障は、多くのメーカーで保証の対象外です。掃除で濡らしてしまうと、修理は有償になります。
毎日使う方なら、週に一度の掃除で状態は保てます。
使い終わったあとに乾いた布で拭くだけでも、汚れのたまり方は大きく変わります。
汗をかいた日は、ケースに戻す前に必ず拭いてください。
各社の公式サイトには、機種ごとの手入れの手順と、使ってはいけない薬剤が書かれています。
掃除をしても音が戻らないなら、メッシュ部品の交換や修理を検討する段階です。

